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日本人宇宙飛行士、若田光一さんらが乗ったスペースシャトル・ディスカバリーの打ち上げが16日朝(日本時間)に成功し、日本人が宇宙で暮らす時代の幕が開いた。この飛行に那須塩原市東小屋の「パン・アキモト」の主力商品「パンの缶詰」が食糧として同乗している。その名も「スペースブレッド」だ。 「将来、NASA(米航空宇宙局)にも認められる商品を」と開発を進めてきた秋元義彦社長(55)は「感無量。子どもが4人いるが5番目の子どもがシャトルに乗っているような気持ち」と喜びを隠しきれない。 秋元さんは95年、阪神大震災の惨状をテレビで見て、焼きたてパン2千個を神戸に無償で持ち込んだ。被災者に喜ばれたが、賞味期限が切れれば廃棄される。「保存できるふっくらパンがあったらいいのに」という声が、パンの缶詰作りのきっかけだった。 試行錯誤の末に96年、缶詰が完成した。数年かけて日本、米国、中国などで製法の特許を取得し、04年の新潟県中越地震の際には被災地に缶詰を送った。 宇宙とのかかわりは、01年6月、当時の宇宙開発事業団関係者の紹介で、ヒューストンのNASAにパンの缶詰を持って訪ねてからだ。食品担当者が会ってはくれたが、NASAの検査基準の厳しさを突きつけられた。この時、日本人ということで若田さんにあいさつし、その後何度かパンの缶詰を送り、試食してもらった。 宇宙への道が見え始めたのは昨年だった。約3カ月の宇宙滞在に挑む若田さんがパンの缶詰を食糧として持ち込むことを本格的に検討。昨秋、NASAからパンの缶詰について「製品安全確認」の知らせが届いた。年明けには若田さんから秋元さんに「宇宙で食べるのを楽しみにしています」というメールも来た。 パン・アキモトは今回、30缶をNASAに送った。秋元さんの次男で副工場長の輝彦さん(26)が現地に出向き、複数のパンの缶詰が積まれたのを確認したという。 秋元社長は「厳しい検査をクリアできたことが本当にうれしい。若田さんが帰ってきたら感想を聞いて、味など改良点があれば、『スペースブレッド』をさらに進化させたい」と話している。(武沢昌英)



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